雑記

あけましておめでとうございます。

秘密のトワレと主体的多観点考察と妄想

『馬鹿って言う方が馬鹿なんです~!!』

小学生の頃などでよく言われた(あるいは言った)台詞だろう。

人に対して「馬鹿」と言った際に返ってくるのが定石だ。

馬鹿という言葉は侮辱が用途のときに使われることがほとんどだ。

だが最近では「馬鹿美味え」や「馬鹿すげえ」など褒める際にも使われているところを見かける。『馬鹿ヤベェ』


馬鹿と同様に『エロい』という言葉も本来の意味とは別の使い方をする場合がある。

別の使い方と言ってもこれもやはり褒める際に使われる。

「素晴らしい」や「良い」など様々の感情が高まると「エロい」という褒め言葉に変わるというものだ。


今回はその別の意味だけではなく、本来の意味も当てはまる楽曲の話をしようと思う。



「秘密のトワレ」一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ作詞作曲:ササキトモコ



作詞作曲を担当なさったササキトモコさんがご自身のブログにて色々とこの曲について語っていらっしゃる。 そこに書かれてることを踏まえたり踏まえなかったりしつつ書き連ねていこうと思う。


イントロ

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音楽的観点から見ると、II→V→I→VIと進行している。 進行としてはスムーズだが、メロディーではテンションコード(9や7、M7など)で主張している。 ヤバイ

テンションコードはつまり一筋縄ではいかない、引っかかりや意味深なモノ、特別なモノを醸し出したりするモノだ。


そしてその意味深な部分の歌詞が「my secret eau de toilette…」(私の秘密の香水)である。 この曲の中に出てくる香水は一ノ瀬志希にとって特別なモノということなのだと思う。


ヤバイなかでもA7(add9)の部分はエロさすら感じるほどだ。エッチだ…



Aメロ

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コードとしては割かしシンプルなので解説は省略する。

イントロはキーがFメジャーだったのが、AメロになってDマイナーとなっているのだ。


………Dマイナーってなんだ…?
その…なんというか…複雑な感じというか………あの……妖艶な感じというか暗い感じというか……ゴホンゴホン



昨年末にカラオケに行ったのだが、その際この曲を歌った。

クッソムズイ

歌うのがひたすら難しいのだこれを歌いきる藍原さんはすごい

特にこのAメロが難しい。

音の跳躍もそうだが臨時記号シンコペーションが多いのだ。

「恥辱的なほどあたし」とかその辺だ。ちじょくて↓きぃ↑なほどあたっ→しぃ↓


一ノ瀬志希に関して様々のプロデューサーによってそれぞれの考察がなされてる。

一ノ瀬志希が失踪するのには理由がある」「いやそんなものはない」「一ノ瀬志希は天才が故に常人には理解できない」「いや気まぐれだ」 など。

複雑なメロディーラインはそう言った一ノ瀬志希簡単には表現できないということを表してるのかもしれない。



Bメロ

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このへんのコードわっかんないよ!!!

ベースはI→VIを繰り返してるのだが後ろのメロトロンとか含めるとちょっとよくわかんない。


なので歌詞に注目しよう。


麝香(じゃこう)は雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種である。(Wikipediaより)

香水の香りを長く持続させる効果や興奮作用があったりするらしい。

そこに一ノ瀬志希が用意した『秘密の分子』を混ぜる。秘密の分子は自らのフェロモン的分子のことらしい。一ノ瀬志希は気が遠くなるほどそれを吸わせ、「きみ」を徹底的に堕とし、『あたしに夢中』にしたいのだ。

そうこれが一ノ瀬志希征服欲だ。



サビ

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Aメロが歌うのに特に難しいと言ったが、サビはこの曲の中で一番難しいといえよう。

歌詞のリズムが取りづらい。「じきに君はfalling loveの兆しみせる」とかめっちゃむずい

だが非常に楽しい。

メロディーのリズミカルさもそうだが、ベースがもうノリノリだ。ブンブン言わせてる。


奥手でなかなか自分に振り向いてくれない「きみ」。

どうすればこっちを向いてくれるのか。

人が思考するのは脳だ。

なら化学の力を使って脳を支配してしまおう。


発想や実行できてしまうのは天才ならではなのだろう。

彼のフェロモン察知器官を化学の力で直接攻撃し、堕ちる瞬間(瞳孔が開く瞬間)をみて、征服欲を満たすのでしょう。

ササキトモコさんのブログに書かれている一文だ。

化学の実験において過程と結果は非常に重要だ。

彼女はあらかじめ準備していた過程を実行し、予想していた結果を自らの手で導き出したのだ。

やっていることは狂気の沙汰に思えるだろう。だがこれが一ノ瀬志希にとってserious loveなのだ。



間奏(セリフ)

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楽譜はベースラインだけ。


めっちゃかっこよくて好き

ラ!ミ!シb!ソ!


気力の問題で2番は省略。申し訳ない。



Cメロ

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今回この記事で一番書きたかったのはこのCメロなのだ。

初めて聴いたときはこのCメロの異質さに鳥肌を立てたほどだ。


画像の楽譜を見てもらえばわかるが、Cメロはたった8小節しかないのだ。

なのにどうしてここまで引っかかりが大きいのか、ここの部分だけ際だって聞こえるのか。

それはおそらくキーが「Dメジャー」へと移ったからだろう。


Aメロのところで「Dマイナー」について少し話した。

そこで複雑な感じなどと言ったが、「Dメジャー」は逆にまっすぐな感じなのだ。


そう比べてみると、マイナー部分は「考えて出てきた言葉」、メジャー部分は「本心の言葉」と分けられるのではないだろうか。


一度聞き比べてみよう。

先に流れたのが「マイナー」、後に流れたのが「メジャー」だ。


Cメロにくるまでの流れでいくなら、前者であっておかしくなかったのだ。

だがここではメジャーなのだ。まっすぐな言葉なのだ。一ノ瀬志希の本心なのだ。


普通の女の子で、普通の生活をして、普通にきみと恋をしたかった。

君の意思で私を見て欲しかった。

だがもう戻れない。ごめんね。



この「ごめんね」は

「私がきみを好きになってしまったからこんなことになってしまった。私じゃ無ければきみは幸せに過ごせた。『ごめんね』」

ではないのだ。

こんなことでしかきみを夢中にできなくて。本当の意味で夢中にできなくて。ごめんね。

といった意味になる。

つまり

清浄な世界でもきみを私に夢中にしたい。


そしてこれは一ノ瀬志希の本心である。


この本心から垣間見える一ノ瀬志希独占欲が非常にエロい



8小節という短い間に、様々の意味が隠されている。

それはまさに一ノ瀬志希の一面を表しているといえるだろう。



サビ→アウトロ

[楽譜省略]


Cメロをすぎたあとに聴くサビはさっきまでとは違ったように聞こえる。

それがどう聞こえるかは人それぞれだろう。

アウトロのEピアノはどこか妖艶で、霧が覆うところにピンクのネオンが照らす。儚さすら感じる。






おわりに


曲をひとつひとつ分解してみると、やはりこの曲は一ノ瀬志希のソロ曲なんだなあと思う。

ソロ曲はそのアイドル自身の一面を表す曲。まさにその通りだと感じる。


私はこの曲をエロいと称した。この曲がアイドル自身を表すのならば

一ノ瀬志希はエロい

のだ。



そういえば冒頭に私はこういう話をした。

馬鹿と同様に『エロい』という言葉も本来の意味とは別の使い方をする場合がある。

この言い方では馬鹿とエロいはほぼ同等とともとれる。

"『馬鹿って言う方が馬鹿なんです~!!』"

ではこれに当てはめれば

"『エロいって言う方がエロいんです~!!』"

一ノ瀬志希はエロい

エロいって言う方がエロいんです~!!




[追記]秘密のトワレMasterフルコンしました✌️



[追記2]この曲を書き上げたササキトモコ氏本人が一番エロくて変態だと思います。

[追記3(2018/4/20)]一ノ瀬志希二つ目のソロ曲「Proust EFFECT」が収録されている「Nothing but You」発売決定おめでとうございます🎉🍾


[追記4(2018/5/24)]PROUST EFFECTを採譜しました。